年の差3人きょうだいのわが家で経験した「上の子かわいくない症候群」についてお伝えします。
・年齢が離れていても「上の子かわいくない症候群」になるのかな?
・2人目が生まれた時に「上の子かわいくない症候群」になったら、3人目が生まれても同じようになるのかな?
・「上の子かわいくない」という気持ちは治るのかな?
などなど、不安や悩みを抱えている方に少しでも参考になったら嬉しいです。
ご家庭によって様々だと思うので、「こんなパターンもあるんだな」くらいに読んでもらえたらと思います。
わが家のきょうだい構成
・長女コッコちゃん(9歳)
・次女ピヨコちゃん(4歳)
・長男チュン太郎(0歳)
以上の3人きょうだいです。
次女が生まれてから、上の子に対する気持ちが変化してきた
コッコちゃんは、妹のピヨコちゃんが生まれたとき、ものすごーーーーーく荒れました。
コッコちゃんとピヨコちゃんは5歳差。「5歳も離れていると、お姉ちゃんがいろいろ手伝ってくれるんでしょ?」なんて言われましたが、うちの場合は全くそんなことありませんでした。
そして、赤ちゃんのお世話よりもお姉ちゃんへの対応に振り回され、全てのエネルギーを使い果たすような毎日。
気付いたときには、上の子に対して常にイライラするようになっていました。
私自身、まさか自分が娘に対してここまでイライラして、かわいがることができなくなってしまうとは思ってもいなかったので、とにかくショックでした。自分自身の感情に戸惑い、この感情はいつまで続くのだろうと不安もありました。
ましてや、私は保育士でもあるので、「自分の子に対してこんなにイライラしている私が、保育士なんて続けられるのだろうか」という不安もありました。
次女が生まれてからのお姉ちゃんの様子
当時5歳のコッコちゃんの姿は、
・ピヨコちゃんをたたく。無理やり引っ張る。かみつく。
・ピヨコちゃんが寝ようとしているときに「あぁーーー!!!」と大声を出す。
・ピヨコちゃんが泣き出したタイミングで「ママー、これで遊ぼう」と誘ってきたり、しがみついてきたりして、ママがピヨコちゃんの方に行けないようにする。断るとものすごい怒る、または泣く。
・家族の絵を描くときに、ピヨコちゃんを描かない。
・毎朝、保育園に行く時に大泣きする。
・意識して2人きりでおでかけしたり、遊んだり、何かを買ってあげたりしても「あー楽しかった!嬉しかった!」と満足することはなく、「もっと〇〇したかったのに!」と不満をぶつけてくる。
などなど。
どれだけ愛情を注いでもらっても満たされず、常に「私だけを大事にして!!!」と訴えているような様子でした。愛情を確かめるための「試し行動」というものだったのかもしれません。
「お姉ちゃんのことも大切に思っているよ」ということを言葉や行動で伝えても、お姉ちゃんの反応は「不満をぶつけてくる」「怒られることをして気を引こうとする」というものばかり。どうしてもイライラしてしまったり、自分の対応がいけないのかなと落ち込んだり、どう対応していくべきか本当に悩まされました。
どんな対応をした?
「上の子を優先してあげましょう」
「上の子と2人の時間を作りましょう」
「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから、と言わないようにしましょう」
とよく聞きます。
「こうしたらいいですよ」というものは全て実践し、ものすごーーーーく意識して関わってきました。
でも、どれも空回り。
どれだけ上の子を優先して関わったとしても、2人きりの時間を作っても、満足してもらえない。むしろ、どんどんわがままにさえなっているような気がしました。
どう関わっていったらいいんだろうと悩み、空回りしながらも、「こうしたらいい」と言われているものを自分なりに実践し続ける日々でした。でも、全く状況は変わらず、不安や苛立ちばかりが募っていきました。
3人目が生まれたときの長女の様子
ピヨコちゃんが生まれた4年後、3人目のチュン太郎が生まれました。
3人目を授かった時にまず心配したのが、「コッコちゃんはまた不安定になるのかな…」ということでした。
でも、9歳差の弟が生まれた時のコッコちゃんは、とにかく弟のことをかわいがっている様子でした!
ピヨコちゃんが生まれた時の反応とは大違い!
・コッコちゃんが精神的に成長したからなのか?
・「お姉ちゃんになる」という経験が2回目だったため受け入れやすかったからなのか?
・生まれたのが自分と違う性別だったからなのか?
理由はわかりませんが、優しくお世話をしようとするコッコちゃんを見て、「コッコちゃんにも小さい子に優しくしようとする気持ちがあったんだ!!!」と安心しました。
次女に対しても「上の子かわいくない症候群」になった?
次女ピヨコちゃんに対しては、「かわいくない」という感情は全く生まれませんでした。
おそらくこの理由は、ピヨコちゃんが弟にものすごく優しく関わってくれていたこと、弟が生まれてからも精神的に落ちついて過ごせていたことが大きいと思います。
弟が泣けば誰よりも早くおもちゃを持ってあやしに行き、「チュン太郎はかわいいねぇ」と満面の笑みでかわいがってくれる。
ママとピヨコちゃんが遊んでいるときでも、「あ!チュン太郎が泣いてるから行ってあげて」なんて気遣ってくれる。
そんなピヨコちゃんに対しては、「かわいくない」なんて気持ちは全くなく、むしろ「優しいお姉ちゃん」「助けてくれてありがとう」っていう気持ちでいました。
ピヨコちゃんの優しく穏やかな性格に、何度も助けられました。
「上の子かわいくない症候群」は治るのか?
妹ピヨコちゃんが生まれてからもう4年も経ちましたが、今でもコッコちゃんに対してイライラしてしまうことは多いです。ピヨコちゃんが生まれたのをきっかけに、コッコちゃんはそのまま反抗期に突入したような姿が続いています。
でも、ピヨコちゃんが生まれたばかりの時に感じていた思いとは違うような気がします。
イライラが完全に消えるということがないのでわかりづらいのですが、あの時の込み上げるような不安や苛立ちはいつの間にか少しずつ治まったように感じます。
「上の子かわいくない症候群」について思うこと
●自分の感情を受け止めると少し楽になれる
私は「かわいくない」という感情が自分の中に生まれてしまったことに対して、罪悪感や不安を感じていました。
「子どもをかわいくないなんて思ったらいけない」「子どもたちをみんな同じようにかわいがらなければいけない」と思い、うまくできない自分を責めていました。
でも、暴言を吐かれたり、下の子に意地悪なことをするのを見たりしたらどんな人だって嫌な気持ちになるのは当然です。嫌なことされて「ママは大丈夫よ~♪だいすきよ~♪」なんて言える人は不自然ですよね。笑
親子で思いっきりぶつかりあうことだって大事なんじゃないかなと思うんです。
ママだって人間です!!
上の子に対してイライラする気持ちを押し殺したり、「ママ失格だ!」「かわいくないなんて思ったらいけない!」と自分を責めたりしないで、マイナスな感情を持つ自分のことも認めてあげると少しは楽になれると思います。
●子ども自身の性格に左右されるのかも?
子どもの性格によって、「上の子かわいくない症候群」になりやすい人とそうでない人がいるのかもしれないと感じます。
コッコちゃんはもともと感情の起伏が激しくて執着しやすい性格。そのため、コッコちゃんはピヨコちゃんが生まれた時にありとあらゆる方法で全力で不安や不満を訴えていました。その姿が続くことで私自身の気持ちにも余裕がなくなり、精神的に追い込まれていたように感じます。
一方、ピヨコちゃんは穏やかな性格。弟が生まれても変わらず、穏やかに接してくれていました。この姿に助けられ、私自身も穏やかに過ごすことができました。
子どもたちの性格や、もともと持っている素質が関係するのかもしれないと感じました。
●きょうだいが「1人→2人」になるのと、「2人→3人」になるのでは、心の負担が違うのかも?
コッコちゃんは生まれてからずっと愛情をひとり占めできる環境でした。でも、ピヨコちゃんが生まれ、パパとママの愛情がピヨコちゃんにも向かっているのを見て、きっとピヨコちゃんのことを「ライバルが出現した!」とでも感じていたのだと思います。
でも、ピヨコちゃんは生まれてからずっとお姉ちゃんと過ごしていたので、パパとママの愛情はお姉ちゃんと分け合いっこが当たり前。弟が仲間入りしても、「パパとママを取られてしまう!」と不安に思うことはなかったのかもしれません。
「2人→3人」になったピヨコちゃんよりも、「1人→2人」となった長女コッコちゃんの不安は大きく、様々な言動に現れて「上の子かわいくない症候群」に発展してしまったのかもしれません。
おわりに
わが家で経験したこと、それを通して私自身が感じたことは、どの家庭にも通じることではないと思います。でも、今不安や悩みを抱えている方に、「こうやって悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」と思ってもらい、何か一つでも参考になるものがあれば嬉しいです。
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